三方よしの経営をするたねや

食品の偽装や賞味期限の改ざんが非常に多く行われている昨今ですが、滋賀県県近江八幡市には、三方よしの経営理念で年商100億円以上の売上規模に躍進した「たねや」という和菓子屋さんあると愛妻が教えてくれました。そこで「たねや」について調べてみました。創業は明治5年(1872年)。店は滋賀の8店に加え、東京・大阪などの百貨店テナントの23店を合わせて31店。従業員は1000人近い。三方よしの近江商人の流れをくむ「 たねや」は和菓子屋ではあるが、グループ内に、洋菓子の「クラブハリエ」、クリエイティブ部門の「プランニングジャパン」、自然栽培の「たねや永源寺農園」、菓子職人を育成する「たねや菓子職業訓練校」なども経営する。ということは、たねやは、和菓子だけでなく、洋菓子、喫茶、飲食、農園、保育園、教育機関、企画会社など、多彩な側面を併せ持つお菓子の総合企業なのだ。これら以外にも、近江商人や近江に関する文献蒐集から産学共同研究、文化財の保存や公開(彦根・美濠の舎内の「美濠美術館」で鑑賞可能)をおこなうNPO法人のたねや近江文庫までをも有する。愛妻の指摘通りに「たねや」にはびっくりしました。

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たねやのバームクーヘン

たねやでは和菓子も当然有名ですが、バームクーヘンも非常に有名であり、ユニークな販売をされていますね。バームクーヘンを売っているクラブハリエは近江八幡の日牟禮八幡宮のすぐそばにあり、たねやとは道路を挟んで並んでいます。クラブハリエでは、店内でバームクーヘンを焼いており、1つ630円で、販売しています。焼きたての賞味期限は当日中ですが、そのすぐ横では包装されたお土産用も販売されています。ただし、お土産としては、1人3個まで焼きたてバームクーヘンを購入できるので、自分へのおみやげに購入しても良いですね。 しかし「たねや」が創りあげた美味しいバームクーヘンも、じつは当初、それほど売れずに苦労をしているのです。オーブンから取り出して、天井から吊り上げたり、お客さまの前で切って売ったり、というアイディアで克服した。アイデアと書きましたが、たねやの経営理念である三方よしの精神から考えて、お客様に喜んでもらえるバームクーヘンの作り方や販売方法を教えてもらって、それをたねやが実践した結果ではないかと考えています。

物語を売る和菓子屋のたねや

いまはサクセスストーリーを歩むたねやだが、苦難の歴史もないわけでない。現在の社長山本徳次氏は父親が「店は出すな」という教えを破って出店した西武百貨店・大津店がうまくいかなかった。「日に一つも売れない菓子もあった」のだ。やむなく苦渋の決断。オープンから3年目に撤退を決めたあと、最後の手段として、展示する商品を減らした。すると・・・ 驚くことが起きた。名代の栗まんじゅうと最中の売れ行きが伸びたのだ。2品とも初代から伝えられた味で、自慢の菓子だった。22品目あった菓子を最終的に3品目まで減らしたが、売り上げは変わらなかった。山本はハッと気づいた。「弱い商品が強い商品の印象を消したんや」 廃棄する商品が減り、作るそばから売れる。商品の回転がよくなり、儲けも増えてきたのです。たねやの社長である山本徳次氏は「お菓子を売って文化を育てたい。そのためには節句などの歳時や旬を大事にしないといけない。旬にこだわれば、お菓子に物語が生まれる」からであると語っています。たねやは和菓子をうるのではなく、和菓子に歳時や旬さらに物語を込めて売っている姿には心が動かされました。

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Copyright © 2008 物語を売る和菓子の近江八幡たねや